表紙は合田佐和子。昭和時代の最後を彩ったイラストレーターの一人である。彼女はこれを含めて唐十郎の角川文庫の表紙を七点やっている。
単にカバー絵としての感想だが、このシリーズでは最高の出来であろう。中身を読まなくても、この文庫を眺めているだけで、この文庫を買った価値はあろうというものだ。
あれから三十五年。テレビで時々見かける唐十郎はすっかりお爺さん。私もご同様老けて、しかし、このカバーだけは今だに輝いている。
唐十郎/著 合田佐和子/カバー 別役 実/解説
角川書店 昭和51年9月30日 初版 発行
A6判(105×148ミリ) 153頁 180円
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